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高齢者の交通モード別の安全行動等に関する調査研究

(以下は、平成1 7 年4 月7 日に警察庁交通局、 自動車安全運転センターが発表した調査研究の結果の引用です)

 自動車安全運転センターによる「高齢者の交通モード別の安全行動等に関する調査研究」の結果について


1 調査研究の目的
高齢者の心身能力や運転中の安全行動等について、自動車、 原動機付自転車及び自転車等の交通モード毎にデータを収集整理して専門家等の検討を加え、 今後の高齢者に対する交通安全教育推進のための基礎資料を得るもの(自動車損害賠償保障事業特別会計補助事業) 。

2調査研究の概要
高齢者及び非高齢者について、 上記の交通モード別に、自動車安全運転
センター安全運転中央研修所において比較実験を行った。

3 実験結果
(1) 走行実験
ア 制動実験では、 自転車及び自動車については高齢者ほど距離が長くなる。
イ 回避実験では、自転車、原動機付自転車とも高齢者ほど所要時間が長くなる。
ウ 模擬市街路走行では、全般的に高齢者の評価は低い。
エ 右折可否判断では、高齢者は対向車の速度に関係なく距離で判断する傾向がある。
※ これらは、いずれも後期高齢者ほど顕著である。

(2) 心身特性検査と走行実験の関連
自転車、原付では認知検査の結果と走行実験の結果(運転能力) との相関が
高い。

(3) 意識調査(アンケート) と走行実験の関連
高齢者は「安全運転に心がけている「安全確認を行っている」との意識、」、
が強いが、実際の運転行動との間にズレがある。

高齢者ドライバーが増え続ける社会的状況

 高齢者ドライバーにとって、運転は生活の一部。 必要不可欠と考えている人が大半を占めます。

 「楽しみというより暮らしていくために必要。買い物などで毎日五キロほど運転する。」「車は自分の“足”で、 通院や買い物など日常生活に欠かせない」など、運転の目的は買い物や通院、温泉入浴などが多く、 お年寄りにとってもマイカーが“生活の足”となっていることをうかがわれます。

一方で、身体能力の衰えに気付き、運転をやめたり、昼間や町内だけに限定して運転しているドライバーもいます。

高齢者

しかし、身体能力の衰えを自覚しながらも、一度得た便利さを手放せない高齢者もいます。
 足腰が弱っているから自転車や二輪はふらつくが、四輪なら安定していて、車体が身を守ってくれ安全だと考える人や、 目の衰えは気付いていて、交差点で何度かぶつかりそうになった経験があり、 次の更新はしないと決めている高齢者もいます。

 免許を取ってから無事故無違反で危ないと思ったことはないと、長年培ってきた技術への自信とプライドの強い人もいます。

車がないと確かに不便。でも、購入・維持・管理費や安全面などを考えるとタクシーがずっと安くつく。 あまりに安易に車を使い過ぎていたことにも気付いたと語る高齢者もおり、今後は、タクシーの使用も検討していく必要があると思います。

免許更新時の再審査、再教育で運転の適、不適をしっかり自覚し、 不適なら自主返納する風潮を作っていく必要があると思います。



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